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Colossus Studios

アーノルドレンダー検証 その17

MtoA 1.4.0
アメリカ大統領選挙の行方も気になるところだけど、ArnoldもMtoA1.4.0が出たので気になって検証してみました。
https://support.solidangle.com/display/AFMUG/1.4.0
1.3台のころはちまちまと微修正を行っていたようですが、1.4.0ではいくつかの新機能が搭載されています。

ARV (Arnold Render View)がドッキング可能に
maya2017でUIが自由に合体分離できるようになっていたのですが、Arnoldのレンダービューはそれができませんでした。
しかし、MtoA1.4.0では可能になっています。
arv_docking
このように、mayaのレンダービューとARVを並列させることもできちゃいます。

Curve Collector
カーブコレクターというのはカーブシェイプをまとめてレンダリングコントロールするためのノードです。
今までも、ArnoldはMayaのカーブをレンダリングすることはできましたが、大量のカーブをレンダリングしようとすると手間がかかっていました。
しかし、カーブコレクターを使えば一度に大量のカーブをコントロールすることができます。
やり方は簡単。アウトライナー上でカーブコレクターノードの下にレンダリングさせたいカーブをぶら下げるだけです。
aicurvecollector_maya

カーブコレクターノードのアトリビュートには2種類のレンダリング形態が用意されています。
 RibbonとThickです。これらは以下のような違いがあります。
 aicurvecollector_ribbonaicurvecollector_thick  

それ以外には、カーブの太、滑らかさを変えたり、シェーダーを追加することもできます。
aicurvecollector1

aicurvecollector2aicurvecollector3

Light Portal
ライトポータルはインテリアシーンをレンダリングする場合に重宝しそうです。
窓から入ってくる光をスカイライトだけでまかなおうとすると、アーノルドはそのアルゴリズムゆえに非常にノイジーにレンダリング結果になっていました。ノイズを解消しようとサンプリング数を上げてもなかなか解消できなかったのですが、このライトポータルを窓の外に配置するだけで見違えるようにクリーンなレンダリング結果を得ることが可能になっています。
maya2017lightportal
nonlightportal
lightportal

Curvature Shader
カーバチャーシェーダーはオブジェクトのエッジ部分に反応するシェーダーです。
これを使用すればオブジェクトのエッジ部分だけを汚したり傷をつけたりすることができます。
使い方はレイヤーシェーダーと組み合わせることが必要です。以下のようなシェーダーネットワークを組みます。
curverture_mayacurverture_maya2
アトリビュートには、カーバチャーシェーダーが反応する向き、凸面、凹面、その両方や、
サンプル数、半径、しきい値、バイアスなどがコントロールできるようになっています。
半径のスロットにノイズを使用するとエッジ面にランダムな効果が得られました。

mayaman_curverture2

 

という感じで1.4.0を検証してきました。この他にもいくつかのバグフィックスがありますが、新しいバグも少なからずあるみたいです。
1.4.1のリリースもまもなくみたいなので、しばらく待ったほうが良いかもしれません。
なんてことを書いていたらトランプさん当確になっていました。
ブックメーカー(賭け屋)予想なんてあてにならないものですね。