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Colossus Studios

アーノルドレンダー検証 その30

アニメーションでデノイズテスト

前回はNVIDIA OptiX AI denoiseを使用した画像作成について検証しましたが、今回はアニメーションでデノイズがどう影響するのかを検証してみたいと思います。

MtoA 3.0.0.2 では、rレンダー設定にOptiXの詳細設定項目が見当たりません。
したがって、OptiXをセットした状態でコントロールできるのは、NVIDIAドライバーのバージョンか、Arnoldのサンプリング値だけです。
OptiX AI denoise はNVIDIAドライバーのバージョンが390以上でないと動作しないようなので、ドライバーをチェックしておきましょう。


Arnoldでアニメーションレンダリングする場合、サンプリング値が低い状態だとパストレーシングノイズが気になってしまいますが、今回の検証では、あえてパストレーシングノイズが残った状態とOptiXデノイズをかけた状態を比較してみることにしました。

デノイズをかける前のアニメーション

デノイズをかけた後のアニメーション

これを見ると、サンプリング値の低いレンダリングでは、もとろんパストレーシングノイズが若干気になりますが、デノイズ処理をした方では、髪の毛やチョーカーのディティール消失、デノイズをかけたことによる首周りのアーティファクトノイズが気になってしまいます。

これでわかることは、どうやら、NVIDIA OptiX AI denoiseは毎フレームごとにデノイズのかけ方が異なってしまうらしいです。これがNVIDIA OptiX AI denoiseの特性なのかわかりませんが、他に調整する設定項目がないので、これ以上手を加えることができません。

したがって、現状ではNVIDIA OptiX AI denoiseはアニメーションには使用できなさそうですね。
マニュアルにもIPR上で素早くデノイズするための機能だとうたわれています。
しかし、だま搭載されたばかりなので、将来のバージョンでは改善されているかもしれません。

次回はもう一つのデノイズ Arnold Denoiser “Noice” を検証してみたいと思います。