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Colossus Studios

アーノルドレンダー検証 その9

新年明けましておめでとうございます。もう2月も終わろうとしていますが…

ところでキルラキル
まさかあの2人が兄弟だったとは驚きです。母親に歯向かうところまでは想像できたのですが、意外な展開にやられました。破天荒な学園物から世界を二分するスケールの大きなお話になっていますが、ギャグを忘れないところが嬉しいです。あと大阪が出てくるところw DTR!


さっそく、Arnoldです。
ArnoldのLightを使って実践風に建物の内観をライティングしてみたいと思います。
ロンドンの自然博物館の3Dモデルを使用してみました。

内観とはいえ、こういった窓が沢山ある建物場合は外から入ってくる光が重要ですよね。
HDRIを使って外からの光を表現する場合、ArnoldではaiSkyDomeLightを使用します。

ただし、aiSkyDomeLightは光の放射とオブジェクトの反射には影響を与えますが、実際の背景としてはレンダリング結果に現れないため、
レンダー設定>環境>バックグラウンドからaiSkyを作成し、任意の背景画像をマッピングしておきます。
さらにaiSkyのアトリビュートにあるRender Statsから Casts Shadows, Visible in  Diffuse, Visible in Glossy,  Visible in Reflectionsを外しておきましょう。
デフォルト設定ではaiSkyDomeLightもaiSkyも同じ大きさになっているので、このように少し大きさを変えてやると判断しやすくなります。
この二つを使うことによって、ライティングで使用するHDRIと背景画像を別々のものにすることができます。


ではaiSkyDomeLightのみを使ってレンダリングしてみましょう。
  
このとき重要なのは、レンダー設定のサンプリング数だけではなく、レイデプスのDiffuse反射回数とaiSkyDomeLightのサンプリング数です。
レイデプスのDiffuse反射回数は光の跳ね返り回数を指定するものですが、あまり回数を上げすぎると計算が格段に重くなります。今回は2回にしてあります。
この辺りはMaxwell Renderと違って反射回数を制限することでレンダリングスピードを上げるというのがArnoldの設計思想なのでしょう。


aiSkyDomeLightのサンプリング数もまた重要で、デフォルトの1では、レンダー設定のサンプル数をかなり上げてもノイズは残ってしまいますが、3程度にしておくと、レンダリングスピードもそれほど変わらず、容易にノイズを目立たなくすることが出来ます。


それから、窓から差し込む太陽の光りを再現してみます。
ディレクショナルライトを置いて任意の角度に調整してレンダリングしてみました。
 
aiSkyDomeLightとディレクショナルライトは連動しているわけではないので、両者のバランスは手動で調整する必要があります。
太陽光が室内に直接入ることで全体の明るさが増しています。Arnodl世代ではもはや普通に32bitでレンダリングするので、見た目白とびしているとかで神経質になることはないと思います。大胆に行きましょう!

このままでもいいのですが、さらに窓にエリアライトを設けて、窓から差し込む天空光をより強調してみました。
MentalRayで言うところのポータルライトですね。

 
ArnoldのGI(グローバルイルミネーション)は、MentalRayやVrayみたいにその設定がどうだとかと言うことに気を配る必要が無い(常に自然なグローバルイルミネーションが計算されている)ので、ここまで比較的短時間に持ってくることが出来ました。


最後に、aiStandardシェーダーを割り当ててレンダリングしてみます。
ここで重要なのがポリゴン法線の向きです。特に、外部から持ってきたモデルデータの場合は法線が裏返っていたり、反射・屈折に影響しないような設定になっていることが多々あるので注意が必要です。ガラスの質感を与えているのにどうもそれらしく無い場合は、まず法線を疑ってみましょう。

 


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その2 反射について
その3 屈折について
その4 SSSについて
その5 ディスプレイスメントについて
その6 ヘアーシェーダー
その7 その他のシェーダーについて
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その8 ライト1
その9 ライト2