10Oct
今日は朝から太陽がニッコリお顔を出していて気温も高かったのですが、秋の日焼け覚悟でランニングしました。
ある記録がかかっていたので13km走るつもりだったのですが、なぜか最初の2kmはGPSが反応せず、ただ音楽を聴きながら走ってただけで、記録はその分差っ引かれて11.1kmになってしまいました。
NIKE+ってたまにこういうのあるんですよね。
さて、気を取り直してアーノルド検証の続きです。
アーノルドはレンダラーなので検証するポイントは大きく分けて3つ。
・シェーダー
・ライト
・レンダリング
ではまずシェーダーの検証です。
アーノルドって、物理ベースの漢気のあるレンダラーということを聞いていたので、とてもシンプルな構造なんだろうな~と思っていたら、以外や以外、かなりの数のシェーダーが現れます。
アーノルドのようなプラグインレンダラーの場合、既存のシェーダーも使えるけど…みたいなことが多いのですが、アーノルドも例外ではありません。
だったら、最初からオリジナルのシェーダーを検証して使いこなせるようになっている方が賢明ですよね。
というわけで、まずは
aiStandardシェーダーの検証です
aiStandardシェーダーはMentalRay mia_materialのような統合型シェーダーです。
このアトリビュートはシンプルにまとめられていて迷うことは少ないと思われますが、いくつかの落とし穴があるのでそれについてレポートします。
まず反射(鏡面反射)について、
MentalRayやVRayでは反射をコントロールするセクションは1つにまとめられているはずですが、Arnoldの場合はSpecular(スペキュラー)とReflection(リフレクション)に分けられています。
従来の感覚では、Specularはオブジェクト上にできるハイライト成分を意味し、Reflectionが鏡面反射成分を表していると思われていましたが、
ArnoldのSpecularはその翻訳通り鏡面を意味し、従来であればReflectionとしてコントロールする部分をSpecularが担っています。
レンダリング結果を見てください。
Specularのパラメータをあげて鏡面反射効果を得たもの
上:SpecularOnlyはSpecularのパラメータをあげて鏡面反射効果を得たものです。
下:RefractionOnlyはReflectionのパラメータをあげて鏡面反射効果を得たものです。
この比較で判明するように、Specularはオブジェクトと環境の両方を反射していますが、Reflectionでは環境の反射が見られません。
また、
上:RefractionSpecular50ではSpecularとReflectionの値を50%ずつ、
下:RefractionSpecular100ではSpecularとReflectionの値を100%ずつ混ぜることができてしまいます。
これでわかるように、物理ベースにのっとって計算するとしながらも、MentalRayのmiaマテリアルのように完全物理ベースのシェーダーではなく、ユーザーのニーズによっては物理ベースの枠を超えることも許されているシェーダー設計になっているようです。
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その2 反射について
その3 屈折について
その4 SSSについて
その5 ディスプレイスメントについて