24Jul
KATANAといえばRenderManというくらい、この組み合わせで作られた映画(ハン・ソロ、ジェラシック・ワールド炎の王国、レディ・プレイヤー・ワン、インクレディブル2、等)を最近よく目にしますが、残念ながら日本ではRenderManを使っているところはほとんど無いでしょう。
そんなRenderManも最近はバージョン22をリリースして、インタラクティブ性とPixar Unified Integratorによる双方向パストレースに磨きをかけ、レンダリングパフォーマンスもかなりアップさせてきたようです。RenderManと言えば云々といった昔のイメージはもうどこにもありません。そんなRenderManはMaya,Houdnini,KATANAで使えるようになっています。
KATANAの中では、他のレンダラーを扱ったことがあれば、RenderManを使うこともそれほど難しいことではありません。
前回の3Delight,Arnoldの場合と同じようにノードグラフでレシピを組んでレンダリングしています。
マテリアルのレシピが複雑になる場合は、整理するためにGキーを使ってグループ化することにより整理することができます。グループ化したノードは中を開いて確認したり修正したりすることができます。
RenderManを扱う上で少し難しい点があるとすればそれはマテリアル関係だと思われます。RenderManでシェーダーネットワークを組む時、ユニファイドシェーダーの組み方がちょっと他のレンダラーとは異なるため、ネットワークを繋ぐときに迷ってしまうかもしれません。
さらに、マテリアルだけでこんなに選択することができます。
ところで、KATANAのレンダリングでAOVを出力する場合についてですが、Mayaのレンダー設定と同じようにレンダー設定ノードの中にAOVコントロールがある3Delightは別として、ArnoldもRenderManもAOV用のレシピを作る必要があります。
たとえば、RGBとスペキュラとSSSとPを分けて出したい場合は、
PrmanOutputChannelDefineノードとRenderOutputDefineノードをつかってこのようなレシピを組みます。
最初はわざわざ自分でノードグラフを組み上げないといけないのでめんどくさい作業なのですが、一度組んでしまうとコピペしたりバージョンを変えて再利用することが容易になります。これはKATANAならではのメリットですね。
PrmanOutputChannelDefineノードとRenderOutputDefineノードそれぞれに出力させたいAOVの設定を行います。
レンダリングされたAOVはMonitor上で確認することができます。